トップページ

術前検査編 採血(血液検査) 〜 親知らずの抜歯の体験談【第4話】

写真_8

初めて親知らずの抜歯を経験する方向けに、当サイトの運営委員会が実際に体験した、親知らずの抜歯の体験談の実録・第4話。

[この記事の公開日:2021/1/6]

※第3話の記事はこちらから 新型コロナウイルスと大病院 親知らずの抜歯の体験談【第3話】


前回まで(第3話)のあらすじ

人と話すことが困難になるほどの親知らずの激痛に襲われた筆者。

抜歯のため、かかりつけ医からの「紹介状」を手に、大病院へ赴く。

そこには、新型コロナウイルス感染症と戦う大病院の姿があった。


新型コロナウイルスのこと、親知らずの抜歯への不安、様々な気持ちを抱えつつ、大病院の歯科へ。

そこで筆者は、ドクターから「抜歯手術前の術前検査」を勧められる。


術前検査のはじまり

「この番号通りに各科を回っていただいて、またこちらに戻ってきてください」

看護師さんから病院の見取り図をもらう。

受付で貰った見取り図とほとんど同じだが、各科に(1)~(5)までの番号が示されている。

更にもう一枚。術前検査の内容と順番が書いてある用紙をもらう。


(1) 採血

(2) MRI

(3) レントゲン

(4) 生理検査室

(5) 歯科


この順番通りに巡っていく。

オリエンテーションを思い出す。


採血(血液検査)

「各科の窓口にはこのクリアファイルを提出してください」

手渡されたクリアファイルの中には、各科の検査技師さん、看護師さんが検査結果を書き込む為のカルテ。

ファイル表のカードポケットには、診察券がセットされている。


採血をする処置室の受付にファイルを提出。

処置室は大廊下に面していて、3~4人掛けのロビーソファーが10脚は並んでいる。

土曜日ということもあり、混んでいるが、ソファーにぽつぽつと空きがあったので座って採血の順番を待つ。

松葉杖を抱えた人、お年寄りとその付き添いの家族。

どうやら処置室での用が無い人も、腰掛代わりにロビーソファーを利用しているようだ。


コロナ禍での控えめな他人の談話にすこしだけ和む。

きっと「手術」に緊張しているんだなと気がつく。


ところで、健康診断でもおなじみのこの採血(血液検査)

具体的には何のための、どんな検査なのでしょうか?


少し調べてみたので、ご紹介します。


■血液検査は何のためにするの?

そもそも血液検査には種類(検査項目)が複数あります

例えば、飲みすぎや過労などで、肝機能の低下が疑われる場合、検査項目に「肝機能障害」を加えます(オーダーします)。

親知らずの抜歯では、手術を想定した術前検査のため、まず「感染症」に罹ってないかを検査項目に含めます。

そのほか、麻酔と相性の悪い病気はないか、血液が固まりにくい体質ではないか、など、実に様々なことが血液検査からわかるようになっています。


■血液検査でわかる病気

・がん

・肝機能障害(飲みすぎ、過労など)

・脂質異常(生活習慣病、成人病、妊娠など)

・糖代謝異常(糖尿病)

・腎機能障害

・そのほか、白血球の異常(様々な疾患の目安となる)、心臓病、HIV、C型肝炎など


たくさんの病気を(または病気の兆候を)血液検査から発見することができますが、注意しなければならないのは前述の通り「血液検査には種類(検査項目)がある」ということ。

例えば、健康診断での採血(血液検査)の結果に異常がないからといって、がんやHIVの兆候が見られないという訳ではありません。

がんやHIVを発見するには、「がんやHIVの発見に対応した検査項目の血液検査」をする必要があります。

自分が受けた血液検査はどんな種類のものか、可能であれば、お医者さんに質問して把握しておくと良いかと思います。


■血液検査の前日は食事を抜くの?

血液検査があるから、前日の夜から食事をしてはいけない」。

血液検査にこのようなイメージを持たれている方も、少なくないのでは。

筆者もこのイメージでした。


ただ、筆者の経験上、検査の事前に食事制限を指示されていない場合は、気にしなくても大丈夫だと思います。

事前に食事制限の指示がない場合、採血時に看護師さんが「今日ご飯は食べましたか?」「飲み物は何を飲みましたか?」と聞いてくれることが大抵ではないでしょうか。

※これは、検査の項目が食事制限にシビアでないケースだからだと。


また、事前に食事制限を支持されていながらうっかり食事してしまった場合、正直に申告した方が良いでしょう

申告内容によっては、検査をしてくれる臨床技師さん、ドクター、看護師さんが、加味して診断してくれるかもしれません。


■血液検査をする場合は、どんな病気の為の検査かを、お医者さんに確認

血液検査は、自覚症状のない様々な病気、病気の兆候、そのほか、体質までわかるすぐれものです。

ただ、種類(検査項目)が対応していないと、見つけたい病気や、気になる体の異常の原因を見つけられません。

血液検査をする場合は、どんな検査項目か、どんな病気の為の検査かを(お医者さんに聞くのは少し勇気がいるかと思いますが)把握しておくと安心ではないでしょうか。


第4話 まとめ & 続きます

ついに始まった「親知らずの抜歯の術前検査」。

採血、MRI、レントゲン、生理検査室…。

数回に分け、大病院での親知らずの抜歯の術前検査を具体的にご紹介していきます。


次回へ続きます。


※続き(第5話)の記事はこちらから 親知らずの抜歯の体験談【第5話・筆者実録】

スポンサーリンク

前の記事・次の記事
土日診療の歯科ランキング【お役立ちコラム】